ストライクウィッチーズの終盤

第8話「君を忘れない」から第12話の「ストライクウィッチーズ」まで一気に見てしまいました。
なんとなく、最初はネタとして見たアニメなんですが、終始ネタだったかというと始終ネタだったような気がしますね。
まあ、それでもそれぞれのウィッチに焦点を当てて色々と描けていて、楽しめたのかなぁという感じですが……、坂本さんの成分が足りないよ!
坂本さんにフィーチャーしたストーリーが無かった……、というか、話数の都合上全員をフィーチャー出来て無いから約半数は「何故ウィッチーズにいるのかよく分からない」という感じではありました。
そこまで全部掘り下げるにはそもそも人数が多すぎるか。
ウィッチーズの面々は「そういうもの」というので、そこそこの感情移入で諦めちゃって、大きな流れだけで見れば結構問題なく楽しめましたね。
というわけで、終盤の感想をどばっと行きますかね。




第8話「君を忘れない」
ミーナさんのトラウマの話。軍人というのは常に死と隣り合わせだから、と言って他人との必要以上の関わりを経つというのは割と色々な話で見られる構図ではありますが、物語においてそれを本心のママに貫き通せる人間って言うのは割と希ですよね、という話でいいのかな。
芳佳と、第1話で彼女が乗っていた空母「赤城」の面々の絆の話、と言ってもまあいいとは思います。
いつの間にか芳佳が実力を伸ばしていて〜、というのでやっていた射撃シーンはかなり格好良かったですね。手に汗握る、極小ネウロイの掃射。いやはや、いいわー。


第9話「守りたいもの」
ペリーヌが可愛い。以上。
だけというのは流石にあんまりかと思いつつ……。芳佳が着実に実力をつけているのを描写しつつ、問題児っぷりと、それ故に引き寄せる偶然の邂逅が、物語の結末への重要な鍵になる話ですね。
坂本さんの技を見よう見まねでやる、というのは芳佳がストライカーの扱いに対して凄い才能を持っているのと同時に坂本さんの後継者として期待されるに足る、という要素を描きたかったんでしょうね。ただ、尺の関係上その辺りの話が殆ど出来なかったのが残念。これと、あとは最終話のストライカーの事だけか。うーん。もっと美緒と芳佳にフィーチャーした脚本に出来なかったのかなぁ。


第10話「信じてほしい」
ネウロイが人型をとってこちらにコミュニケーションを図ってきた、ということを聞いて貰う事すら出来ず罰を受ける芳佳。だからといって謹慎から脱走して一人で確認しに行くのはやり過ぎだと思うんだ。相でなきゃ主人公なんてやってられないんでしょうが。
そして、件のネウロイと無事接触出来て連れて行かれたのは通称「ネウロイの巣」。それ自体が巨大なネウロイのようにも見えたのですが、そこで何か変な人が変な事を企んでるっぽいということをネウロイが教えてくれる。
でもって、最終回に幕を下ろす為に必要不可欠な「敵」っぽいメカ、ウォーロック登場! ストライカーユニットもそうだけど、ウォーロックは絶対戦時中のテクノロジーにしては無理があるww まあとにかく、ネウロイもびっくりなビームでネウロイを屠るウォーロックとに唖然としつつ基地へ帰還したらウィッチーズ隊解散命令が。あー、離散&集合大団円展開かぁ……。


第11話「空へ」
ストライカーユニットを封印、各員はそれぞれの部署へ復帰という辞令が下って解散するストライカーズ。ユニットを持って行かせてウィッチとして前線で戦わせた方が絶対「使える」筈なのに、と思ってはいけないっぽい雰囲気です。
この展開で最大の問題は、何か駆け戻る口実があって戻ってきたところでユニットがなければ話にならない、と言う点ですよね。ウォーロックが暴走したって生身のウィッチーズ隊が居るだけでは絶対対処しきれない、と。その辺どうするのか、正直言って楽しみでした。
ウォーロックガリア地方のネウロイの巣へと攻め込み、そこにいたネウロイを全滅させる、も、暴走して「機械の体を持ったネウロイ」見たくなってしまった。表面にあの六角形の模様が現れて、どこからどう見てもこりゃネウロイでしかないな、という感じで。
問題となったのはネウロイ掃討の際に起動したコアコントロールシステムという奴らしく、これがウォーロックに積まれているコアとネウロイのコアを共鳴させてネウロイ支配下に置く、という物だったらしいんですが、多分ネウロイを操って同士討ちさせるまでは出来ても、ウォーロックの方でも出力不足で逆に共鳴を受けて悪影響を受けちゃったというところなんでしょうね。それが多分『開発者が五台以上共鳴させるウォーロックが必要と言っていた』という下りなんでしょう。五台あればウォーロックの方でもネウロイの思考回路に負けないと。
結局あのおっちゃんの名前を覚えていないんですが、彼の目的は多分ウォーロックによってネウロイを支配して人類の支配者になることだったんでしょうね。流れから行ってそれくらいの大それた目的がないとバランスが悪いです。マクロスFでグレイスがヴァジュラ相手にやりたい事と一緒だけど。しかも、尺の都合で全然描けてないけれど。


第12話「ストライクウィッチーズ
てっきり芳佳が穿くストライカーユニットは赤城に積まれていると思っていたんですけれどね。最初に赤城にユニットが積まれていたのが意味不明だから、空母には「いざというときの為にストライカーユニットを積むべき」とかいう話があるのかと。坂本さんが隠し持っていたっていうの、良いですね。アツいですね。そして死ぬ気の坂本さんよりも生き残る気の芳佳が行くべきと言う論理もありがちながら説得力はある。
でもって、芳佳がウォーロック相手に互角に戦っている間に、他のウィッチーズ隊もそれぞれに基地へ戻って臨戦態勢に。汽車に揺られていたサーニャたちがあの短時間でどうやって戻ってきたのかは本当に謎。車で移動していたリーネについても。あとリーネと一緒にいた人についても気になる。
で、機械化ネウロイことウォーロックは恐らくリーネの狙撃と思われる一撃で赤城共々沈没し、融合した。今度はデモニアックが来ました。BLASSREITER的ですね。巨大空中浮遊戦艦。多分今までのネウロイとの最大の違いは装甲の厚さで、硬そうです。なんとなく、雲海の上に浮上する赤城っていうのをやりたかったんだろうなーと思いながらも、戦闘シーンがとても格好良いので満足はしております。で、芳佳とペリーヌとリネットで突入して、コアを破壊。何故ストライカーユニットを突っ込ませたのかとか色々謎が残ります。多分本当はお父さんの話がウォーロックに絡んでいたりしたんじゃなかろうかと想像はするのですが、如何せん尺が足りて無くて色々描き足りてませんね。
結局ネウロイとはなんぞやとか、何故ネウロイウォーロックの警告を発したのかとか、他の基地で目撃された人型ネウロイの話とか、未回収の伏線が山ほどありますし。
なのにガリア地方のネウロイが駆逐されてウィッチーズ隊解散しちゃったし。
他の地方はまだ戦火にあるんじゃないの? 解散する必要はなかったように思えて仕方のないよしけむです。これは「二期はないよ」っていう制作側のメッセージなんでしょうかねぇ……。


まあ、ともかく全12話、結構楽しめました。主にツッコミどころ満載の点で。けれども戦闘シーンは作画の良さに心躍りつつ。
そろそろ秋クールのアニメの下調べを入れますかね。