そしてシャオの福音来たり

来月には新刊が出るよっと。
というわけで、若干発刊ペースに遅れながらも割とついて行っているシリーズ、黄昏色の詠使いの第6巻です。今回は第一章の結びを兼ねた短編集と言う形式でしたね。いつもとは違うキャラクターが話の中心に座っていたり、とってもおちゃらけた話だったりと、読んでいてニヤニヤが止まりませんでしたね。それを生協で読んでたって言うんだから、周りの人は一体どう思った事かね?

読んでいて、一体これがいつの時点での話なのかというのは時々混乱しましたね。僕は割と物覚えの悪いたちなので、例えば物語の中で一年という時間が過ぎて春、夏、秋、冬、と言う絶対的な時間を指定されたとしても、じゃあそれが他の巻のどの話と対応しているのか、ぱっと把握出来なかったりします。話の大筋は覚えて居るんですがそれがいつの季節の物語だったのか分からなくなると言う感じですか。なので、今回の短編のそれぞれが本編の何巻と何巻の間の出来事なのか、時々分からない事も……。
まあそんなのは家の本棚に並んでいる他の五冊をぺらぺらめくってみればすぐ判る事なんですけれどもね。

今回の話は……それにしても愉快でしたね。
特に白奏の「花園に一番近い場所」がツボでした。うん、まさかネイトの○○があんなにはまるとは……。細音さん最高です!
他にも愉快で仕方ない宝探し、ある意味予定調和の大波乱マラソン大会、まさかのアーマが怯える話、そして新旧2カップルのほんのり温かい贈答歌。相変わらず細音さんの筆先は七色に煌めいているなぁ、とほれぼれします。
さて、その一方でシャオの動きが気になるこの間の結びは第二楽章へのataccaと言ったところでしょうか。
正直、この物語がどこまで広がっていくものなのか全く予想がつかないんですよね。これ……デビュー作の物語ですよね。
広がる世界に圧倒され、紡がれる物語の虜になります。