朝起きられないという事は

個人的な捉え方である。そもそも朝に強い弱いというのはある程度個人差があることは確かだろうし、どうしても越えられない壁というものはあるのだと思う。僕自身は朝はそれなりに早起きできると自負しているのだが、父親にはとても敵わないと時々思う。
だが、そんな個人的な得手不得手から来るノイズはひとまず措いておくとして。
朝起きられないという事は甘え以外の何ごとでもないと思うのだ。
人間という生き物は極論すると 寝る→起きる→食べる→(出す→)寝る を繰り返しているわけであり、これらのどれ一つ欠けても生きていく事は出来ないだろう。要するに、「起きる」という活動は生命活動の中で必要不可欠な要素であり、これが欠けているなんていうことは人間として生きている以上あり得ない。
ならば、その「起きる」という行動を早朝時間帯にするのか、昼前にするのか、それとも夕方にするのか、そこは意志でどうにでもなるはずだ。機能的に備わっているのなら、それくらいなんてことはまるでない。
そもそも、睡眠時間と起床時間というのは単純な足し算引き算でしかないわけであり、人間というシステムは睡眠によって充電した時間に一定の比で対応した時間だけ起きていられるのだと思う*1。ならば朝起きられない分、そう言う事を言っている人はどこで起きているのか? 考えるまでもない、夜起きているわけだ。
朝起きられない、ということは要するに夜寝足りないと言う事の換言でしか無くて、いかにも不可能性を強調してそれがやむを得ない事であるかのような表現にしてあるものの、単に自分の意志で夜寝ていないということを言っているのに過ぎないのでは無かろうか、いや、そうに違いない。
低血圧でどうしても朝起きられない、という人もいるのかも知れない。僕自身は低血圧というのはどういう風に起きられないのか実感が沸かないのだけれども、それにしたって朝のいつの時点でかは必ず起きられるのだから逆算して目的の時間にきちんと目が覚めていられるような時間から起床努力をすれば済むだけの話であろう。
逆による眠れないという人もいるのかもしれない。よく眠れない、うまく寝られない、寝付きが悪い。
これはパターンとして二つに分けられると思う。

  1. 寝る為の努力が足りない
  2. 病気と言っても差し支えのない健康的問題

1の場合は簡単だ。例えば運動が足りないから、上手く寝付けない、などはありがちな理由として上げられるし、そもそもちょっと布団に入って寝付けなかったからといってすぐに諦めるとかもあり得るかも知れない。寝付けないにしたって瞼を閉じて寝ようと努力すればそれなりに寝付けるものである。自分自身時々そう言う事があるから思うのだが、寝ようと意志を固めたら、鋼の意志で寝るべきである。この時どういう心持ちでいれば上手く寝付けるのかは各個人によって違うと思うのだけれども。
で、2の場合は一度病院に行くべきのような気がする。不眠症とか、そういう感じか? 或いは環境が徹底的に悪いのかもしれないけれど。いずれにせよ自分の置かれている現状を一度しっかり見直すべきに思える。
僕は睡眠原理主義者で、一日最低八時間の睡眠がなければ死んでしまうと日頃主張している。アベレージを遙かに超える睡眠をとっている事は認めるが、しかしやはり現代人は圧倒的に睡眠不足だと思うのだ。日が昇る時間にある程度合わせて活動を開始するように、社会の時間割というものは出来ている。だと言うのに日没後もいつまで経っても寝付かずに起きている。そんなことをすれば日の出日没サイクルに合わせて進化してきた人間の体が悲鳴を上げるのは当然の事だろう。
そんな当然の軋みを熾している自分の睡眠不足を棚に上げて「朝起きられない」とまるで何かやむを得ない原因があるかのようにして自分の生活リズム管理の罪を無いものにしようとする、これほどの甘えもそうそう見られるものではないと思う。
まあね、これに関しては色々と言いたい事がある人なんかもいるかもしれない。実際に朝起きるのが辛い人とか。でもね、僕は自分自身が本当に眠りを大量に必要とする人間だから、自分も実行している事として堂々と言いますよ。
文句があるなら明日聞く。とりあえず今晩は十時には寝てください。
とね。

*1:大体の話。細かい事とか、少々無理したらどうとか、そういう一時的な話は無視。長い目で人生を見つめた場合