時は平安、所は京都――時代祭

牛車が通っていきました
実は昨夜までその存在を知らなかったのですが、午後から時代祭へと行って参りました。
自転車を駆って南へ、平安神宮の正面に伸びる神宮道へ。最初は三条あたりで見るつもりだったんですが、二条で様子を見ていたら花笠踊りが始まってしまい、思いがけずそのまま留まることに。都合2時間全行列が通過するのを眺めておりました。
いやはや、それにしても凄かったですね。聞くところによると衣装代など数十億にも上るとかなんとか。京都の職人がその技術の粋を尽くした煌びやかな衣装に身を包んだ人たちの行列が馬の蹄の音とともにかっぽかっぽと闊歩する。京都三大祭りの一つに数えられるのは伊達じゃありませんね。
とりあえず、私が見ていて一番圧倒されたのは牛車。平安時代の行列だったと思うんですが、豪華な牛車がやってきて、そりゃもう目を惹かれました。やっぱり馬より牛の方が見慣れませんし、それに牛車など社会科の教科書に出てくるような「絵」でしか見たことありませんし(じゃあ馬車ならあるのかと言われるとそうでもないのですが)。ともかく、牛車のあの重厚さが良かったんですよ。牛はずんぐりしていて重々しいですしね。
基本的に圧倒されっぱなしではあるんです。長刀を持って馬にまたがった巴御前がやたらめったら格好良かったり、小野小町あたりはやはり綺麗だったり、江戸時代行列で駕籠を担いでた人がやたら元気で気前よくカメラに向かってポーズとってたり、丹羽長秀がめがねを掛けているのが妙に似合っている気がしたり、25歳で病死したり30に届かずに暗殺された人たちが妙に老けてたり。って、後半全然褒めてないやん!
しかし、流石に二時間歩き続けてきて皆さんお疲れの様子でしたね。例えば行列の先頭を歩く編み笠の女性などは自覚もあるのでしょう、笑顔で手を振ったりしていましたし、勿論先述の駕籠担ぎの人のようにまだまだ元気な人もいましたが、幾分顔から疲れが滲んじゃってる人や、もう限界みたいな様子で歩く少年もいましたね。参加された皆さんは本当にお疲れ様でした。おかげで素晴らしいものが見られました。
馬に乗った行列。旗が風に揺れて格好良かった
いやはや、それにしてもめがねに狩衣とかめがねに袴とかめがねに鎧とか、実際にはあり得なかった組み合わせですが(めがねは現代のデザインですし)、もう今日で充分見たな、と思いました。
面白かったことと言えば、行列の途中で馬が糞をしていましたね。しかも結構前半で。しかし途中で掃除に入るわけにも行かず、行列の皆さん身長に馬糞を避けて(車を押している人などもルートを考えて)通って行ってましたね。実は結構あることなのかも知れない、と思ったり。因みに馬糞は全行列通過後に非常に速やかに回収されてました。……その分ならやってる途中でも回収できたんじゃないかって言う勢いで。
そうそう、知り合いを行列の中に見かけました。去年スポーツ実習で一緒だった人。紋付き袴に編み笠被って格好良かったですねー。私も一度ああいうのをやってみたいと思いました。思うだけだけど、多分。
あとは、反省。今回は南北に延びる通りの東側から見たのですが、眩しかったしカメラも逆光で(おまけに携帯のカメラだから)写真の写りも悪かったですね……。西側へ移る機会は何度もあったのですが、途中で最前列に座ってしまってからは移動が億劫になってずっと座り込んでました。次回は(覚えてれば)西側に陣取るようにしよう。