茶色いカタマリと岩砕きおじさんの話がありんす

本日の地質科学巡検では大阪は泉佐野市まで片道2時間強の旅路にて化石堀に行って参りました。ターゲットは二枚貝アンモナイト、あとは植物のかけらなどでしょうかね。
とにかく丸一日仕事だったので疲れました。はひー。
トンカンやった露頭は主に二つ。和泉層と呼ばれる白亜紀末期頃の、泥岩質と砂岩質の地層でした。それ以外にも地質を見る為に何カ所か火成岩の露頭を叩いてサンプルを取ったりしましたかね。
疲れたけど楽しかったー。もっと近くならまた行きたいと思うところなんだけれども……。
ともかく以下詳細。

まずは一カ所目の露頭。
とりあえず、初の化石堀です。思ったことは、玄翁必須ということですかね。まあ順を追っていきますか。
露頭は道に面した泥岩の露頭で、基本的にはかなり風化されてボロボロになっています。ここからはかなりの量の化石が出るので、堀に来る人も多いんだとか。
まずは露頭の下に転がっている石からサーチスタート。実際の所、化石が入っていることに気付かれずに捨てられている石ころが結構多いそうで。岩壁をトンカンやるより転がってるノジュール(塊)を探した方が余程効率がよいのです。
実際探してると結構化石入りの塊が見つかりましたし♪
勿論壁の方も叩きましたが、取り出したいところを叩いているウチにボロボロに崩れて割れちゃったり、或いは完全に岩壁の一部になってしまって取り出すのがかなり難しくなっているものも少なからずありましたね。そう言うのを先生や院生の先輩が取り出しているのを見ると、大活躍しているのが玄翁。やはり玄翁は必須だなと思いました。買うかどうかはともかくとして。
結果としてはそれなりに化石の入ったノジュールを少々確保。小物ばかりではありますが自分で化石を見つける楽しさを味わえました♪
TAで来ていた先輩が結構大きな二枚貝の化石を見つけてました。割れかけでしたが、凄かったです。いつかはああ言う大きな化石も見つけてみたいものです。

二カ所目の露頭。
一カ所目の露頭のすぐ近くで、一カ所目を掘ってる時に、既に先客のトンカチ音が聞こえていたんですよね、実は。
先生方曰く、何でもこのあたりの和泉層群のヌシのような人がいて、一年間に300日露頭に通っては地形を変えるほどに掘りまくってる凄いおじさんが居るとか。是非見てみたいと思っていたんですが、残念ながら我々が移動した時には既に引き上げた後のようでした。
さて、こちらの露頭は砂岩の露頭で、先ほど掘っていた泥岩よりも粒子の粗い岩が出ています。ヌシさんが岩を砕きまくっているおかげで、岩の欠片は物色し放題。とりあえずあたりの石ころをひっくり返すのが効率よい探し方、みたいな状況でした。
実際その通りなんですけどね。そして意思の表面に化石っぽいものが見えていればその石を割ってみる。その作業の繰り返し。一緒に行っていた友人が綺麗な二枚貝を見つけていて良いなぁと想いながらカンカン割っていけども、なかなか綺麗に貝が見える状態にはならないんですよね〜。
まあ、幾つかは化石入りの岩をこちらでも確保しました。あとは結構綺麗に植物の欠片が入ったのを見つけたんですが……、岩片を小さくしようと叩いてたら綺麗に植物の欠片が真っ二つ……(涙)そのまま持って帰ってきました。あとで瞬着でくっつけておこうと思いますw
でもって、その発掘作業をやってる時に院生の先輩達が不意に「茶色いカタマリ」という言葉を多用し出すと言う謎事態発生。なんのことかって言うと化石っぽいけど化石じゃないハズレの石のことなんですけどね。石を割ったら何かある……と思ってよく見てみたら単なる茶色いカタマリだったと言うお話。何でかよく分からないけど今日の流行語大賞は「茶色いカタマリ」。

リュックの重みの分だけ色々収穫があったと思えば、重い荷物を持って帰る時にも元気が出ようというもの。けれども二時間の帰り道は結構きつかったです。正直もう疲れた。
……でも、電車の途中でちょいちょい読みかけた狼と香辛料が面白い。積ん読にしておいて非常に後悔しながら読んでたんですけど……読み終わるまで寝られる気がしない。