「ク」の方が「ワ」より良い

深紅と神話とかを比べても仕方がないですが、「ク」と「ワ」は大違いです。
カタカナの字は両者相似ていて、字の汚い人が書いた場合区別が付かないこともあるのではないかと心配になるほどですが、活字が普及している現代に於いてそんなことはないわけで、結果違いがより一層明確になります

何が言いたいかというと、今日は朝日高校管弦楽部の、毎年恒例となる定期演奏会前哨戦のチボリ公演コンサートだったのですよ。
「チボリオーケストラフェスティバル」という大仰な名前を頂戴したり、プロオケの奏者と競演したりという歴史もある当イベント、今回は名前こそ「朝日高校管弦楽団による演奏会」としょぼいモノの、シベコンの第一楽章を城東高校から奏者を招いて演奏したり、ドボ8を通したりと、演目はド迫力でございました。
内容は別ですが。
ところどころ、ゾクッとする様な演奏もありました。勿論その「ゾク」は凄さで、です。ピッチのあった音で響く交響曲は、たとえ演劇用で音響があまりよろしくない劇場であっても聴衆をゾクッとさせるに足るものでした。
んで、まあその一方でぞわっとするような演奏も多々あったわけですよ(汗)。そう言うのは主に弦なんですよね。人数が多い分音程のズレが起きてゾワゾワっとなってしまう。チェロに目立った気がしますね。
ヴァイオリンがコレまでより音程がグッと安定して、むしろヴァイオリンが主役となるところでは非常に安心して聞けるくらいのレベルになってました。結果、次に目立つパートであるチェロの旋律のアラが非常に目立つ状況になってしまったと言うところでしょうか。え? びよらですか? びよらはそんな目立つところがそもそもありませんが何か?
というわけで、今はまだ「ゾワ」>「ゾク」だと思ったのですよ。この不等号が本番までに逆転するといいなぁ、と思ってやみません。
あとは、全体的に金管の力不足を感じたりして……。ドボ8は特に僕の頭にあるのがプロオケの演奏ばかりなので(しかもドボ8は京響の生音を聴いてるし)、金管の迫力不足が特に耳に付くのですな。すぐにどうこう改善できることでも無いと思うので、より一層残念かなぁと。
今日に関して言えば(ドボ8の4楽章のFl.ソロを吹奏楽風に前に出すほど)管楽器が弱かったんですが、それはホールの響きの問題もありますし……。

まあ、課題が沢山見えた演奏会でした。
一応一通り(シベコン以外)の曲を通したし、これからやるべきコトも見えたんではないでしょうか。
と言いつつも、ココで重要な事態を見逃してはいけない。
弾いてる時はそんなにはっきりと欠点が見えない(特にバランス面など)。
故に彼ら彼女らは100%の自覚はないでしょうね、多分。ここから先生の指導がどう入るかが見物。
なーんて他人事ではなく、今日客観的に聴いたのを参考にしつつ自分もジュラシックパークとミッション・インポッシブルをもっと練習せねば。