京響495th定演

京響のコンサートに行くと手が痛くなるからな〜(苦笑)。今日も素晴らしかった故に拍手喝采

京都市交響楽団第495回定期演奏会
指揮:小林研一郎
ピアノ協奏曲第20番/モーツァルト pf.河村尚子
幻想交響曲ベルリオーズ

今でもちょっと鳥肌が立つ。
それだけ凄い幻想交響曲だった。
幻想を聴いたのはちょっと久しぶり、かな。最近聴いてなかったし。
そんな状態での今日の演奏会。勿論昨夜の寝不足なんてどこ吹く風、集中力120%で聴かせるだけの中身がありました。
初めは静謐な雰囲気を余すところ無く浸透させる演奏、繊細さは流石京響でした。
ダイナミクスが効いた、京響の音。自然期待は4,5楽章へ向けて右肩上がりでした。
僕は、ガキと言われるかも知れないけれど、やはり断頭台への行進とワルプルギスの夜が格好良くて好きなんです。
断頭台への行進はややテンポはやめで、初めからいきなり勢いの良い造りでした。マーチともなると小林さんは指揮棒を点へと高々と突き上げ、さながらオーケストラの音がその頂上へ向けて雲霞の如く押し寄せるかのようでした。指揮者ってただテンポを振るだけじゃないんだなぁ……、と今更ながらに思った瞬間でした。
勿論京響の確かな実力の上で大迫力の行進となったわけですが、若干気になるところもありまして、弦が弱かったかなと。勿論管との比較においてですけど。弦がメインのところでは問題ない響きを作れてたんですよ。でも、管が前に出てくるところでは完全にかき消されることもしばしば。それはワルプルギスの夜においてもやはり言えることでした。
出演者名簿を視ると弦にはVn.Vc.は数名ずつエキストラを入れて編成を大きくしてもいるのに、やはり管の編成の大きさに負けてしまったのかなぁ、とちょっと残念。
そんな感じでワルプルギスの夜もやや管強め。しかし全体的な造りとしては素晴らしいものでした。恋人役のクラリネットの音のなんと嫌らしいことか(笑)。ぺたぺたとしていていかにも雰囲気にぴったりで、百鬼夜行の雰囲気が出てました。
鐘の音も、相変わらずぞくっと背筋が寒くなりますし、うーん、やっぱり幻想交響曲は凄い。そして京響も勿論凄い。
小林さんは京響は20年ぶりだったらしく、演奏が終わると男泣きをされていたみたいでした。手の届く範囲では(弦の主席副主席は勿論、管楽器二段目=クラリネットやホルンの後列の人まで)自ら手を取って演奏者を立たせるということまでされて、聴衆は勿論演奏者自身も感動することが出来たんだと思いました。そう言う意味では、やっぱり京響って凄い。
因みに、アンコールではワルプルギスの夜のラスト部分、小林さん曰く最後の40秒を再び演奏してくれました。二度聴いたところでクライマックスの素晴らしさは変わらない、再びの拍手喝采だったことは言うまでもありません。
ピアコンは省略。よく分からないというのとか知らない曲というのとか、その辺りの理由で。素晴らしかったのは間違いないと思うんですけど。アンコールは、確かモーツァルトピアノソナタだったかな……。


あー、ニューイヤーコンサート、チケット買ってくれば良かった。どうしようかな……。