文化祭譚

朝日祭二日目は文化祭です。またの名を一般公開日とも言います。
沢山の他校生や関係者以外の人が来る日です。
文化部最大の見せ場です。
去年は確かこの日が年度上半期(4〜9月)で最重要の日でした。
なぜって、勿論部活で、管弦楽部で。
今年は三年で、出ることもなく、こんなに気楽に文化祭が過ごせるなんて、とちょっと感動しました。
まず朝、当然の如く翌日の体育祭の練習を河原でした後の登校。
三年生は模擬店なので、とりあえず我がクラスの模擬店「トウモロコシ」の準備を開始。
モロコシの仕上げはバーベキュー・コンロでやるんだとか。
どうやって火をおこしたモノか、新聞紙は使うな、と初めに言われていたし……。
とりあえず着火剤があったので使おう、って火がつかない!
何故?百均だから?安いから?
チャッカマンで友人が頑張って着火剤に火をつけようとしても着かず、消毒用アルコール(エタノール76%)をぶっかけても、一時的に燃えるだけ。
やむなくyoshikemは着火剤を直に手で持って、ライターであぶり始めました。
チリチリチリチリ
しばらくあぶってると、着くモノなんですね。
何となくその場のヒーロー(違う)
で、第二の問題は着火剤が穏やかに燃えても炭に火がつかない、と(爆)
ダメじゃん!
結局新聞紙導入で火をつけて、出た灰はそれとなく中庭にサヨナラして貰いました。
扇げ〜扇げ〜、扇ぐぞ〜扇ぐぞ〜、
何という迷惑なクラスなんでしょう。
何となくモロコシ屋さんが上手く回り出した頃合いを見計らって、宣伝へと繰り出しました。
なにせ、我がクラスのモロコシは、味が三種類あるんですが、前売り券売り切れスピード最下位&ブービーをダブルゲットしてしまったという実績を持っていましたから。
もう既に前日に弁論大会で十分はじけて校内に相当名前を広めてしまった為、何も気にすることなく相当堂々と宣伝文句をたれてみました。
「美味しいジューシートウモロコシ、夏と言えばトウモロコシ、こんな暑い日にはトウモロコシはいかがですかー?」
「日本の夏と言えば、プール、お祭り、トウモロコシ!」
「モロコシ〜、モロコシ!(棹竹屋さん調で)」
「いつも貴方にトウモロコシ」
「ざわわ、ざわわ、ざわわ、夏のトウモロコシ畑は〜♪」
「元気ハツラツトウモロコシ、ファイト一発トウモロコシ」
もう途中から全く意味不明ですが、何となく道行く人々にウけつつ、宣伝効果はそれなりに上がった、と信じていたいです。
声がかれるくらいに宣伝すると、ちょうど管弦楽部の演奏の時間になったので大講堂へと向かいました。
前日に聴いていた状態から例年通りの伸びをするなら、とかなりの期待感とともに聴きに行きました。
曲目はスター・ウォーズ白鳥の湖オペラ座の怪人、口笛ふきと子犬、ホラ・スタッカートでした。
ヴァイオリンが美味しいのはいつものこと、木管白鳥の湖であちこちソロ持ちだったり、金管が迫力出しどころで吠えて決まってたり、チェロが渋美味しく決めてたり、この辺りいつも通りなんですが……。
ヴィオラが去年よりおいしさ減ったかな……?
そうでもないかなぁ……、ただ、ズバリ、ヴィオラが来たー!って感じるところがあまりなかったような気がしました。
弓は動いているけど、音は食われてるなぁ、という感じで。
でも、曲内容から察するに結構美味しい役を貰ってるような気もしました。
結論;弾きたい〜!
その晩、後輩に楽譜を下さいって頼むメールを送りました。
管弦が終わると、スペシャル・ステージと呼ばれる有志参加者のステージまで暇だな〜、と思っていて、他校から来た友人と落ち合って話などしていたんですが、そんな折急に拍手が聞こえてきました。
何だろう、と見てみると人の輪の中心にうちの生徒会長が!?
しかもなんかタンバリン持ってるし、脇にはギター持った相方っぽい人がいるとか。
ゲリラ・ライブでした。ゆずの曲を三曲、さらにはアンコールで初めにやった曲をもう一度。
いや〜、ナイス・パフォーマンスでしたね。
今年の会長はなかなかやるヤツですね、盛り上げ方面は。
勿論、探せばアラもありますけどね。
お山の大将ではなく、自ら出張って行くタイプ、嫌いではありません。
でもってスペシャル・ステージ。
落ち合った友達と会長ライブや展示を一緒に見て回って、彼女がスペステを一度も見たことが無いと言うのを聞いて、「そりゃ見るべき」ということでエスコート。
最お薦めのグループを一緒に見に行きました。
タイミング的に一つ前のグループから見ることになったんですが、まあ下手ではなかったので良し。
ただし、バンドの音量とボーカルの音量が全然あって無くて、ボーカルが殆ど聞こえないという悲しい事態ではありました。
そして本命のピアノ・デュオ(ただしピアノは三人いる)。
その全員と知り合いだったりするのですが、特にボーカルの実力は超折り紙付き、学校で三本の指に入る歌い手だと思っています。
何故オーディション一位のトリにならなかったのかが不思議でなりません。
宇多田ヒカルの「First Love」や柴咲コウの「かたちあるもの」を歌ったんですが、相変わらずのうまさで鳥肌が立ちました。
最後まで聞いた友達の話を聞くと、やっぱりそのボーカルがダントツに上手かったそうです。
因みにyoshikemはそのピアノ・デュオが終わった時点で一緒に見ていた友人と「もうこれで一番の見所は終わった」と割り切って出てましたけど。
そんなこんなで文化祭は終了したのでした。
その日は当然夜二桁時とかまで体育祭のダンスの練習だー、と意気込んでいたら天候不良(雷)につき休み、意外!
体育祭当日大丈夫なのかな〜、と心配していたのですが、事態は意外な方向へと進んでいくのです。