シューラ

ローリーの演劇を見に行ってきました。全5回公演の内の4回目と言うこともあって割と閑散としていた気はしましたが、ま、そんなことはどうでもいいこと。
とりあえず劇自体の感想とは別として、ローリーが面白かった。
まずパンフレットに「ローリー」って表記されてるもんね、周りみんな本名なのに。
劇中の役もなんだか(かなり)不思議系のキャラで一挙一道二府四十三県が面白かったから、後ろの方に座っていた高校生っぽい女の子の集団がローリーが何かをする度にウケてました。君は多分今日ファンを得たよ、ローリー。

で、劇自体の感想ですけど、観劇自体が久しぶりなのでまともな感想を書けるかどうか……。
ストーリーは近未来のスペースオペラで、登場人物は一つの宇宙海賊団とその海賊団を追う政府の保安局のいちチーム、そして彼らの元に送り込まれた政府のエージェント。
物語は政府のとある品物をオロチ海賊団が奪うところから始まる。
当然こういう場合の海賊というのは所謂義賊に近い立場にあって、政府方にしても海賊方にしてもそれぞれの信念=正義に基づいて行動している。そんな彼らの中に於いて一人だけ、ふざけているのか真面目なのか分からないキャラクターとして描かれているのが政府エージェントであるヨーク。
彼が色々と動くことで歯車が狂いだして……、というお話しなのですが、正義って何なんだろうと思わされました。
エージェントのヨークでさえ、勿論己の信じる正義の下に行動していて、みんながみんな、それぞれの価値観の中では絶対正義なはずなんです。それでも立場を変えてみればそれは絶対悪であって、そこには「結局人間の信念なんてモノは身勝手極まりないモノなのかもしれない」という問いかけがある気がしました。
そうして、その正義と正義の対立の中で揺れ動いていく、割と新人(多分)の保安官ミクの中の正義感。一体正しいのはどちらなのか。その答えは彼女の中で確たるモノとして出るのか。劇としては己の未熟さに気付いて生きていくコトの重みを知るという成長を遂げる若者海賊のカイが主人公なのでしょうが、ヒロインのミクの方がより細かく描かれていた、と感じたyoshikemです(つまりヒロイン=主役)。
事件の一部始終と、そして若干の後日談が描かれて劇はを閉じました。個人的にはローリー扮するフランソワのその後が気になって仕方がないw

また、機会があれば見に行きたい劇団だと思いました。京都だから時期が合えばということになるのだけれど……。
今度京大の劇団のも見に行ってみようかな。そんなことを思いました。