πの歴史

πの歴史 (ちくま学芸文庫)
数学のレポートのネタにと思って読んでみた本です。
こないだの授業はやってる内容が余りにも難しすぎたんで、レポートは数学に関係していれば何でもあり、という課題だったんですよ。
さらに、ルネでは筑摩書房の15%OFFやっていたんで、好都合と思って目にとまったこれを買って読んでみました。
もう一冊、これは微積の勉強になるかなと思って「オイラーの贈り物」というむちゃくちゃ分厚いのも買ったんですが、こっちはまだまだ読む気が起きない。
この本読んでみて、面白かったと素直に言える。
へ〜、πにはそんな歴史がねぇ、と、思わず「へぇ」と言ってしまうような内容である。
円は数学の歴史とほぼ同じだけの歴史を保っているわけで、つまりπを語ると言うことは数学史のほぼ全ての長さを語るのに相当するわけです(勿論、時代を下るにつれて数学の細分化は進んでπの占める割合は減っていきますが)
なんで、途中までは数学が宗教に虐げられてきた愚かな歴史なども著者の主観たっぷりに語られて、ソレまで良い側面しか見てなかった人の悪い面なんかも見えて歴史の勉強にも良かったですね(アリストテレスとか)
特に面白かったと思ったのが、最後から二番目の章で語られている「現代の正方形屋」の話。
有限回数の手順では円を正方形に直せない、という円積問題に取り組んで無茶苦茶なことをいっている近代の数学者達の話が出てきました。
アメリカ、インディアナ州での「新しい数学的真理採用の法案」の話は中でも笑えましたね。
\pi = \frac{16}{\sqrt{3}}なんていう数学的に間違った内容を、正しいとして、それがインディアナ州への神からの贈り物でインディアナの住民だけがそれを無料で使うことが出来るモノとする。
なんていう法案が本当に可決寸前までいってたって言うんだから……。
もし可決してたら、ってのも気になるところではありますけどね。
さぁ、レポート書くのは明日以降に回そ……、もうクラス委員の仕事もほとんど無いし、時間はとれるだろうから。