背中合わせの風景

ムーンスペル!! 背中合わせの風景 (富士見ファンタジア文庫)
尼野ゆたかのムーンスペル!!もとうとう次回でお終いかぁ……、としみじみ。
物語が終演へ向けて収束一話で、前回を引きずり次回へ続く一巻でした。
「真夏の迷宮」ではヒロインであるエルリーの千年前の因縁の相手などがでてきて、さらには主人公達の澄む王国の国王なんかも出てきた、と思っていたら、どうやら唐突に王国転覆を目論む奴らが黒幕として出てきたっぽいです。
最近王様を暗殺しようと言うのをよく見かけるんですが、気のせい?(ルビーウルフ、抗いし者達の系譜etc.)
まあ、中世ファンタジーの一つの王道ですけどね。
ただ、まあこのムーンスペルに於いてはやっぱりそれは脇の話であって、今回は中心は主人公の精神的成長とぼったくりバー(違)。
前巻で人を魔法で傷つけることの重みを知った主人公は今巻のっけからブルーです。落ち込んでます。テンションがヤバイです。
ヒロインも諸般の事情で落ち込んでます。空気が重いです。
ですが色々な出来事があって、二人ともそれなりに癒されて(?)いき、立ち直って良い雰囲気に、と思ったところで当然の如く事件が勃発するわけで……。
まあ、一つに思うところはエルリーの弱体化が大袈裟すぎるかな、とも思いますね。
不意をつかれてるから、とか周囲の特殊な状況が、とか色々はあると思うんですが、それでもいきなり弱くなり過ぎの様な気がします。
まあ、様々な見せ場は次回見せてもらえるんじゃないでしょうか。
次巻、期待の最終巻を待ちましょう。