さおだけ屋はなぜ潰れないのか

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
話題の書、親が買ってきたのでこれ幸いに読んでみる。
タイトルだけ見てみるとある意味単なる雑学書と取れなくもない。
そう言う側面があるからこそ大いに売れたんだろうが、しかしそれだけでは120万部とは行かないだろう(いくかな)。
実際に中身を読んでみると、これは会計学の本である。
雑学だけでなく実用的、だからこそのベストセラーか、と読んだあとに納得した。
とはいえ、言われないと会計学とは気づかないようなノリで話が進められているのだが(本の中で会計学と断りはある)。
いくつか身近にありそうな疑問から、会計学の基本(利益について、キャッシュフローについてなど)をわかりやすく説明していくわけだが、具体例からはいると言うことで非常にすんなりとわかる。
勿論、雑学というか教養書としても大いに面白い。
取り上げられている話題がそもそも表題の「さおだけ屋」に始まり、「住宅街にあり客入りの少ない高級料理店」、「在庫だらけの食品店」など、一見成り立ちそうにない事業の種明かしを経済学の視点からわかりやすく説明している。
あんまり詳しく書くと本当に種明かしになってしまいそう……;
ともあれ、何度も唸らされる非常に面白い本だった。