アンダカの怪造学1

アンダカの怪造学(1) ネームレス・フェニックス (角川スニーカー文庫)
日日日(あきら)作の「アンダカの怪造学1 ネームレス・フェニックス」を読みました。
発売されて他のは6月とだいぶ前なんですけどね。
この間本屋に行った時ふと目にとまりまして、面白そうな気配を感じたので買ってみたら、大当たりでした。
ポケモン世代の自分としてはモンスターものっていうのはやっぱり言いようのない魅力を感じるモノで、そう言った意味では主人公の伊依が通す主張である「モンスターは友達」というのは共感を覚えるトコロなんですよねぇ。
主人公が一見おちこぼれの天才、というのは非常にありがちなのですが、最後の最後で発揮されるその天才ぶりが、実は天才と言うよりは秀才のそれで、徹底的な英才教育によるモノだとか、あと主人公の身体能力が実は平均並みかそれ以下という、かなり大きな制約をつけているところには目を引かれるモノがあります。
真っ直ぐな主人公の生き方は、僕としては憧れるモノがありますね。
主人公についてはもちろんのこと、周辺人物も魅力的な人物ばかり。
さらには、何よりも目を引くのはその独特の世界観。
彼女たちの生きる世界は今自分たちが生きる世界の延長、未来の地球、未来の日本であるにもかかわらず、その世界では「虚界(アンダカ)」と言う世界が発見されていて、そことの繋がりでもって僕らにとって未知なる現象が繰り広げられているわけです。
このアンダカという世界観も非常に面白いモノだと思います。
ストーリーの最後の最後で、全てがきちんと丸く収まらない、若干後味の悪い終わり方になるというのは、シリーズものならではの「次回への伏線」。
続きが気になる一冊です(二巻はもう読んだんですけどね)