アンダカの怪造学2

アンダカの怪造学(2) モノクロ・エンジェル (角川スニーカー文庫)
日日日(あきら)作「アンダカの怪造学2 モノクロ・エンジェル」
一巻を買って、読んでないウチからなんだか二巻が目にとまったので買う。
それほどオーラがあったというか何というか。
一巻で親友を失ってしまったり、信念を最後の最後で突き通せなかったことが主人公伊依の心に深く残っているという、前回張られた伏線が今回では非常に大きな役を果たすというお話でした。
新たなキャラクターとして、肉体派のお方、戦橋舞弓(タタカバシマイユミ)さん登場。
シルバーアクセサリーじゃらじゃらだったり、袴風に制服を改造していたり、街であったら一目散に逃げちゃうくらい怖い外見のお方で、職業「正義の味方」、扉を蹴破って登場するのが信条という素晴らしく個性派のキャラクターです。
主人公に無い肉弾戦の能力を補って余りある戦闘技術(モンスターを軽く伸す)を持つ分おつむが弱くて、伊依と舞弓の二人はちょうど二人で良いペア、というまたgoodな設定。
今回は世界の危機に、周りの助けを借りられない状況で立ち向かうという、これまた燃えるシチュエーション。
新登場の新たなモンスターに、前回死なせてしまった親友のモンスターの影を重ねる伊依の心情など、非常によく判るんですよ。
その辺りの描写が上手いというか。
三人称なのに心情まで深く立ち入っていけるこの小説、やはり上手いとしか言いようがないと思います。