炭素税考その1〜原油高

原油高について少々。
地区予選の直前、ちょうどNY原油取引市場が60$を超えてニュースになりました。
昨年から原油高騰が続いていたため、炭素税資料を集める際にも「原油の値上がりが企業に打撃なんだ」と言う資料は比較的集めやすかったように思います。
そう言う意味では、この論題は非常にタイミングがぴったりだったのではないでしょうか。
本来こういう原油高被害の資料は否定側が立論で使うものだと思うのです。
炭素税が何円かかることは原油が何円上がることと同じです。
だから家庭や企業にこれだけの負担が生まれて、追い込まれてしまうんです。
あるいは、肯定側で使うのも手かも知れません(あまり得策ではありませんが)。
原油高でこれだけ動きがあるんです。炭素税でこれだけさらに価格が上がるんですから、これは人々が省エネに動きますよね。と。
普通に考えて線形性は保存されないけれど、でもある程度類推できそうな気はしますね。
てな感じで、これはある程度の負担を認めた上での議論になっちゃうんで、上手く反論されると痛いのですが。

でも、全国はさすがに広いですね。上記のいずれでもない使い方をした高校がありました。
某準優勝高でしたが、アレはすごかった。
決勝でも使ってましたが、準決勝の使い方が激しかった。
今炭素税をかける前に、人々は去年辺りから既にこれだけの原油価格アップを強いられているんだ。これに比べて炭素税負担というのはわずかこれだけじゃないか、だから人々は動かないんです。
こう言い切ったんですね。しかも具体的なアンケートの例を出して。
この議論はすごかったです。
yoshikemは一時期考えたんですけど、立証不可能なんじゃないかと思って諦めました。
で、税は永続的だ、と言われたら、原油高も基本的に続く、と言うのを論拠とともに述べるという、これはもうすごい、としか言いようがありませんでした。
それで人が“今より”動かないことを言ってしまえば、肯定側の議論ってのは無くなっちゃいますからね。
トピカルだからって、すぐ飛びつかずに、一歩退いて別の使い方をする。
見習いたいものです。