パリの日本人

タイトルはガーシュウィンにリスペクト。

いい加減にしてほしいこと。

  1. 「はいはい、工作乙」っていうコメント
  2. 写真を撮っただけで観光地に行った気分になって通り過ぎること
  3. ルーヴル美術館の前に日本料理の店を開くこと

そんなことを思うパリの夜です。

こちらは現在3月19日木曜日、午後十一時半あたり。
一昨日からパリ入りをして、昨日今日とパリめぐりをしております。ルーヴル近辺の日本料理系のお店の多さは本当にうんざりします。二軒に一軒はラーメンやら寿司やらなのでは無かろうかという感じです。まったく、もう。因みにルーヴル近くにあるサッポロラーメンというお店のラーメン屋さんにむぅと行ったのですが、うん、言葉にできない素敵なラーメンなのであまりお勧めできません。なんていうかですね、ラーメンを食べているだけなのにやたら疲れるんですよ。でもって、日本に帰りたくなります。おいしいラーメンを食べに行きたくなります。
パリは春です。昼間の日向ならTシャツ一枚で歩ける。けど夜のセーヌ川は風が強くてちょびっと肌寒い、かな。いやしかし、一週間ほど前には雪国にいたという自分の現実が理解できない状況です。


デモってる
さて、時差の都合で昨日付けのエントリになってますが、こっちの時間では今日のお昼頃、フランスはすごいデモでした。
ニュース的には、とりあえずこれが速報。
パリの大通りを埋め尽くす人たちが音楽をかけながらずんずんと進んで行く、まさにこれぞデモ行進という感じ。河原町通で数十人がちびちびと歩いているのとは比べ物にならない大迫力が何百メートルと続いているし、あちこちの広場に集まっている。そんな現場に遭遇しました。
初エンカウントはポンピドゥー文化センター前。今日は午後からポンピドゥー集合で一緒に行動しようという話だったのですが、それどころじゃない。
さらに、デモもさることながら交通機関や国営の博物館等も軒並みストライキ。ポンピドゥーセンターも閉まっていたし、鉄道関係もメトロと市バスを除いて基本的に停まっていたみたいです。
デモもストも日本ではほとんど見かけることのないイベント。耐性が全くない身としては、本当に驚きでした。
とりあえず、日本の政治に関して思う所を叫びながらデモ行進に混ざってみようかと思ったけど、それは自重。


さて、それではここ数日を軽くダイジェスト。

3月16日
ベルリン観光。ペルガモン博物館の凄さに圧倒される。戦勝記念塔の上に登ってベルリン市内を一望しつつブランデンブルク門を眺めたりベルリン市内の主立った所を東西横断。時間があればむぅが行ってたフィルハーモニーにも行きたかったんですが……まあ動物園をチラ見できたのでよし。
3月17日
ベルリンを早々に発ち、AMS経由でパリ入り。パリの物価に圧倒されつつ近所の商店で晩ご飯を買って食べようとしたら、パンとハムだけになってものすごく切なくなった。パリせつねー。
3月18日
パリ観光初日。見る分には凄く楽しい。午前中、まずオステルリッツ駅でTGVの切符を予約。これでパリ出奔(違)の準備は万端だ。その後ルーヴルのエジプト〜ギリシャを中心にざっと見て、ニケに圧倒される。教科書で写真で見ている分には分からない迫力が有りますね。無骨な石の固まりと言ってしまえるような像なのですが、それに見下ろされるとなかなかに自分が小さくなったような気になる。てなわけで、その後ネカフェ(うらばすPlus)にて少々休憩しつつ、シャンゼリゼ通りを歩いて凱旋門へ。凱旋門からパリ市内を一望しつつ、空を眺める。凱旋門下でストリートダンサーがパフォーマンスをやっているのに遭遇。面白くてチップを入れざるを得ない。更にぶらぶらと軍事博物館の前を通りつつ、教会コンサートなど探しつつ、夜のルーヴル前へ行きエッフェル塔のライトアップ鑑賞。そこにakubiさんがいると知らずにキラキラ輝くエッフェル塔を眺めて、終了。
3月19日
今日。オペラ座のバレエを見に行きたいということでチケットを取りに行くけど安い席が無いっていうショックからスタート。最高裁判所内のサント・シャペルへ行き、手荷物検査とボディチェックを受けつつステンドグラスの素敵な教会へ。その隣のコンシェルジュリーは閉まっていたのでノートルダム大聖堂へ行こうか、というところでakubiさん&たけさんと遭遇。ノートルダムは塔に登れないらしいという素敵情報を得たことで本日断念につきお昼へ。なんでも欧州首脳会議の影響やらストやらで色々大変な状況らしい。んでもって上記のデモ&ストに遭遇しつつ、パリ市内のちょっとした屋上ガーデン通路をむぅ&まっぷると歩き、オペラ座のチケットを(しかも一等席で)買ってしまい、夕方からはサント・シャペルので教会コンサートを聴きつつ現在に至る。教会コンサートの帰りにセント・ニコラウス教会でなんかライブみたいなのを見ました。面白かった。皆がムーランルージュに行ってる一方で庶民的に楽しんでるよしけむです。


ここ最近で見たストリートパフォーマー

  • 駅のホームで胡弓(ニ胡?)弾き。怪しげなサングラスをかけた東洋人でした。
  • ハンドルまわし式の音楽箱みたいなものを路上で演奏。スマイルが素敵な白人さん。
  • 駅の通路でヴァイオリン、パフェルベルのカノン。CDに合わせての演奏。
  • 駅のホームで木の筒を並べた笛の演奏。危うく電車に乗り遅れそうになる。
  • 凱旋門の近くで二人組のストリートダンス。ヒップホップのダンスがめちゃ楽しい。
  • ルーヴル駅の通路でギターとハープを足したような不思議な楽器の演奏。旋律と伴奏が自給自足で凄かった。

ストリートパフォーマンスが凄く盛んです。ヨーロッパの歩道ってこのために広いのかな、と思ってしまうほど。いやはや、また色々なストリートパフォーマンスに出会いたいものです。


今日の教会コンサートについて少々。あとその他も。
今日はサントシャペルで弦楽アンサンブルのコンサートでした。モーツァルトヘンデル、それからヴィヴァルディの四季。教会の高い屋根というのはつくづく音楽のためにあるのだと実感します。高音が頭上から降って来ますもん。日本に足りないのは教会です。教会という、音楽を市民に楽しんでもらえる場所、そこが足りない。音楽というものの敷居が高いのは本当に日本の悪い点だと思います。
それから、帰りにニコラウス教会で出会った不思議イベント。集会自体はこぢんまりとしたものだったのですが、前にはギターを持った人が二人くらい、あとポンゴみたいなのを持った人、ヴァイオリンを持った人がいて、皆で簡単な宗教音楽(推定)を楽しく歌うイベントだったみたいです。しゃべっている内容が全然分からなかったので具体的にどういうことを伝えたいイベントだったのかはよく分からないんですけどね。
ともかく、そういうイベントがあって、小さい頃から神様を身近に感じるような歌につつまれていると、神様を信じるのは当然だと思います。
更に言うと、簡単に歌えて、かつ楽しいんですよ。歌詞がOHPで映されてて、同じフレーズを繰り返すから、フラ語さっぱりのよしけむでもいつの間にやら口ずさんでおりました。いえい。
こりゃ、最後に人類を救うのはキリスト教の宗教音楽なのかなって思いましたよ。本気で。
やっぱり、キリスト教社会とキリスト教文化は凄いですね。布教の歴史が長いから、本当に「親しみやすい」形式が完成している。うーん、これは、本当に今回の研修で目から鱗でした。
やっぱ、神様いるわ。仕方ない。


でもって、今回最大の過ちにして最高の正解となるだろう選択。
オペラの一等席の券を買ってしまいました。
ついかっとなって(ry
一等しか残ってないって言われたんです。
むぅとまっぷるは行くって言うし、3つ残ってるっていう話だし、これは一つの運命かなと思ったんです。
というわけで、新オペラ座ことオペラ・バスティーユに明後日、バレエを見に行きます。マーラーのなんか。詳しいことは実はよく分かっていないのですが。
はあ……80ユーロですよ。1まんえん相当ですよ。わはー
絶対後悔してやらない。
最高のモノを見て来てやるー!


追記:
ちょっと調べた。
Troisième Symphonie。「これ何だ?」ってみんなで言ってたんですが、交響曲第三番であるらしい。
マーラーの三番は聴いたことないです。てかマーラーは1番と8番以外はほとんど知らないうぶの素人だったりするわけですが……。
交響曲にバレエの振り付け、というものがどういうものなのか。せっかくの一等席なので存分に堪能して参ります。とは言ってもまだ明後日の話なのですが。