逆襲の魔王

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (富士見ファンタジア文庫)
どわぁ、平日から完読とか、マジ時間無いのに〜、って言ってる場合じゃないくらい格好良ぇー!
なんツーか、ラジャス格好良すぎですよ!
もう、サラじゃないけど「ラジャス様!」って叫びだしたい気分♪
別にyoshikemには男色の気とかありませんけどね、でも、男も惚れる男っちゅーか。
フェルグスが心酔して仕えるのも至極納得。
でもって、もう一人の主人公のサラ嬢、サッハール統一帝国初代皇帝サラ・シャンカーラも格好良い。
思わず「アネゴ!」って叫んでしまいそうな。
って、ここまで見てるとオレって一体……。
閑話休題、ともかく、三浦良作の「抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王」はとっても格好良い年か言いようがないんですね。
主人公が元魔王で、一旦全ての力を失ったあとに凄まじい修行を経て力を付けて帰ってくる、という入りが既に漢(オトコ)です。
テンポ良く進んでいく物語はスピード感にあふれていて、実際はもうちょっと溜めた方が……、と思うところもいくつか。
しかし、作品完成度としても申し分ない、個人的にはマテリアルゴーストよりも好きです。
惜しむらくは、同じ回に入賞をしている、同じく王国陰謀モノである「紅牙のルビーウルフ」と比べると、やはり物語がこぢんまりしているかな、と言う感覚は否めません。
全ては帝都シルヴィアの中だけで、もっと言うとほぼ王宮の中だけで行われているため、スケールが小さくなりがち。
その分緻密に作り込まれたストーリーは、しかしやはりいわなぎ一葉さんの「約束の柱、落日の女王」に比べると(あれは謀略に冒険も混ぜた大スケールだったが)、謀略の意外性が少ない。
敵と敵、味方と味方がはっきりしていてわかりやすいのだが、陰謀渦巻く王宮の話を読んでいるとどうしてもやはり、信じていた味方に裏切られたい気がする、というのはyoshikemだけだろうか。
S?
イヤイヤ(汗)
などとマイナスっぽいことを書いたが、本当に面白く、またキャラクターが格好良く、かつイラストが非常に雰囲気に合っている。
「認めよう、貴殿の力は本物だ」
ラジャス様の格好良きお言葉。
人の魅力についてを深く考えさせられる物語でした。
テーマは運命でしたけどね。